日本学術振興会ワシントン研究連絡センター

 

<日本人、今回の在米は2ヵ月,∇学術振興法学部法律学出身、38歳 男性

 ワシントンロ。にある日本学術振興会ワシントン研究連絡センターにおじゃまして、バイオサイエンス研究の動向を伺うことにした。ところが、菊池所長は、高エネルギー・原子核物理が専門で、「バイオのことはど一も」とあっしゃる。それに、事務長の樋口さんともども、着任されてまだ2~3ヵ月しかたっていないので、樋口さんも「ど一も」とあっしゃる。しかし、どういう状況であれ、こういう人たちが「バイオ」を含めた科学技術研究の体制づくりに大きな影響を与えるのである

 というわけで、どういう面からでも構いませんからと、お話を伺ってみた。菊池所長には全体的な動向を伺った。

 菊池所長は、文部省の科学官も務め、日本学術振興会の役員も務めたそうだ。日本の研究体制の動向に詳しい人である。科学技術庁はトップ・ダウン方式、文部省はボトム・アップ方式で、最近の科学技術政策面では文部省の計画が科学技術庁の後手になっているという。また、日本の医学部や工学部からは、物理学研究者が計画するような大規模研究施設の要求がまとよってこない、という問題点を指摘された。全体的動向として、「アメリカはここXO年ぐらい、理工系から生物医学系に研究がシフトしつつある。特にクリントン政権では、生命科学、環境、情報が重要視されてきた。まあ日本も何となくそういう風潮になってきている]という。バイオの研究者として悪い気はしない

 「NIHの研究者に軻か注文とか文句がありますか?」と、閼いてみた

 菊池所長は、一言、「ありません」と答えた。

 ジッとおとなしく同席している事務長の樋口さんにも、ご意見を伺った、樋口さんに、「日本からくる研究者に一言いってください」というと、少し開かあってから、「アメリカ留学を機会に、日本にお帰りになってからも、日本とアメリカのパイプ役になっていただきたい。継続的に協力しつづけてくださるようお願いしたい」とあっしゃった。前のほうの項で紹介した在米日本大使館参事官の倉枋隆雄氏も同じ主旨のことをあっしゃっていた。日本の研究者は世界にもっと|爲報を発信しないと、どうやら高級官僚から見離されてしまうヨーク。


マユミ・イワタ(岩田真由美)

 NIH編の最後になってしまったけど、お待たせしました、引越のサカイです。イヤイヤ、魅力的な独身女性がご用意できました。「あっという間に半年が過ぎてしまいました」、というマユミさんに、アメリカに留学したいと考えている日本人へのアドバイスをお願いした。

 「ど一いうアドバイスをしたらいいのかしら。ウーン。そうですね 研究面のことですか?ウーン」となかなか、色っぽく思案している。そして、「NIHは研究環境がすばらしく整っています。研究をたくさんしたい人には活躍のチャンスがいっぱいあります」と答えてくれた。